脱炭素化で「CCS」関連株は成長ステージへ 、GX推進のカギ握る

―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―


―温暖化対策に欠かせないCO2の回収、経産省は概算要求で45億円を計上―


 14日の東京市場で日経平均株価は急反落し、朝方には下げ幅が前日比で820円近くになる場面があった。13日に発表された8月の米消費者物価指数(CPI)の伸び率が市場予想を上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)の利上げが加速するとの見方が強まり、米景気の悪化懸念から同日のNYダウが今年最大の下げを記録したためだ。今晩に発表される8月の米卸売物価指数(PPI)でもインフレの高止まりが示されれば、株式相場の先行きに一段と不透明感が強まる可能性があり、この日の日経平均は結局、796円安の2万7818円で取引を終えた。


 ただ、世界各国の共通課題となっている温暖化対策への関心は依然として高く、改めて注目したいのが二酸化炭素(CO2)の大気中への放出を大量に削減できる技術である「CCS」(CO2の回収・貯留)だ。政府は温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロとする方針を示し、30年度までに排出量を13年度比で46%削減する目標を掲げているが、素材産業や石油精製産業などでは電化や水素化が難しく、CO2排出が避けられない分野ではCCSを最大限活用することが必要となってくる。環境重視社会に移行する「グリーントランスフォーメーション(GX)」推進のカギを握るとみられるなか、経済産業省は23年度概算要求で新規事業として45億円の予算を計上している。


●年内に工程表の最終とりまとめへ


 経産省は今年1月から「CCS長期ロードマップ検討会」で、30年のCCS事業化に向け、コスト低減や適地開発、事業環境整備といったさまざまな課題について議論を行っている。5月には中間とりまとめを公表し、50年時点のCO2貯留量の目安を年間1億2000万~2億4000万トンと想定した。9月には検討会の下に「CCS事業・国内法検討ワーキンググループ」を立ち上げ、CCS事業法(仮称)及び関連法の整備に向けた各種課題について更なる検討を集中的に実施、年内までにロードマップの最終とりまとめを行う予定だとしている。


 同省の資料によれば、仮に30年までにCCS事業を開始するためには、建設期間が約4年かかることを勘案すると、最終投資決定は26年度までに実施する必要があるという。そのためには23年にも実現可能性の調査や試掘に必要な機材調達などに着手しなければならず、株式市場でも次第に関連銘柄への関心が高まりそうだ。


●事業化に向けた取り組み相次ぐ


 関連銘柄でまず注目したいのが、今年8月時点で世界各地に計14基の商用CO2回収プラントを納入した実績のある三菱重工業 <7011> [東証P]だ。直近ではグループの三菱重工エンジニアリングがカナダ・アルバータ州の天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所向けCO2回収プラントに関する基本設計や、スコットランド・アバディーンシャーのピーターヘッド発電所で建設が予定されているGTCC発電設備とCO2回収プラントに関する基本設計を相次いで受注した。


 また、Jパワー <9513> [東証P]の動向も見逃せない。同社はENEOSホールディングス <5020> [東証P]と共同で国内CCSの事業化調査に乗り出しているほか、丸紅 <8002> [東証P]とスイスの大手資源会社グレンコアが豪州クイーンズランド州で進めるCO2の回収・輸送・貯留を一貫して行う実証事業に参画。7月からは中国電力 <9504> [東証P]などと発電所から回収したCO2を有効利用する実証試験を行っている。


 INPEX <1605> [東証P]と三菱ガス化学 <4182> [東証P]はこのほど、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とともに、新潟県の北蒲原地域でのCO2地下貯留ポテンシャルを評価する共同研究を開始した。今後、弾性波探査(地表で発生させた弾性波を利用し、地下の構造形態や物性を調べる調査法)のデータ取得作業を進め、来年度にかけて既存のデータをあわせた評価作業を実施する予定だという。


 ミダックホールディングス <6564> [東証P]子会社のミダックは、早稲田大学地盤工学研究室との共同研究を通じて、廃棄物焼却施設から放出されるCO2を、同じく焼却施設から副産物として排出される煤塵(ばいじん)などから製造する機能性覆土や廃棄物に固定し、最終処分場に貯留する技術の開発を進めている。


 このほか、CO2の分離・回収や地中貯留技術の調査・研究開発などを手掛ける日本CCS調査(東京都千代田区)の株主に名を連ねている石油資源開発 <1662> [東証P]、日揮ホールディングス <1963> [東証P]、出光興産 <5019> [東証P]、三菱マテリアル <5711> [東証P]、東洋エンジニアリング <6330> [東証P]、伊藤忠商事 <8001> [東証P]、三菱商事 <8058> [東証P]などにも注目したい。


●NEDOプロジェクト採択企業にも注目


 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はグリーンイノベーション基金事業(カーボンニュートラルの実現に向けた企業の野心的な挑戦を後押しするために創設された総額2兆円の基金)の一環として、今春から「CO2の分離回収等技術開発プロジェクト」(予算総額382億円)に着手しており、研究開発の実施先に選定されている企業にも目を配っておきたい。


 エア・ウォーター <4088> [東証P]と戸田工業 <4100> [東証P]、埼玉大学は「Na-Fe系酸化物による革新的CO2分離回収技術の開発」を共同提案し、採択された。この事業は、戸田工と埼玉大が開発する新規CO2固体回収材「Na-Fe系酸化物」を使用し、工場のボイラーなどから排出される高温・低圧・低濃度のCO2を効率よく分離回収するプロセスを確立するとともに、エアウォータのガス製造・エンジニアリング技術を用いて、中小規模のCO2回収装置の開発に取り組む。


 千代田化工建設 <6366> [東証S]とJERA(東京都中央区)、地球環境産業技術研究機構(RITE)は、「天然ガス火力発電排ガスからの大規模CO2分離・回収技術開発・実証」を行う。これは天然ガス火力発電所のガスタービンから排出されるCO2の分離回収を低コストで実現するための固体吸収材をコアとする国産技術を開発するもので、技術開発・実証のスケジュールは22年から30年までを予定している。


 昭和電工 <4004> [東証P]と日本製鉄 <5401> [東証P]は、「革新的分離剤による低濃度CO2分離システムの開発」を手掛ける。このプロジェクトは30年までの9年間を想定しており、工場排ガスなどに含まれている低圧・低濃度のCO2を低コストで分離回収するための技術開発、及び回収したCO2を原料に使用した化学品を製造する技術検証に取り組むという。


 これ以外では、住友化学 <4005> [東証P]とOOYOO(京都市下京区)の「分離膜を用いた工場排ガス等からのCO2分離回収システムの開発」、デンソー <6902> [東証P]の「工場排ガス等からの中小規模CO2分離回収技術開発・実証」、東邦ガス <9533> [東証P]と名古屋大学の「LNG未利用冷熱を活用したCO2分離回収技術開発・実証」が採択されている。



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