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波乱相場はゲーム株の活躍局面、オイルマネー流入で見直し本格化

―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―


―サウジ系ファンドが大株主に浮上、景気動向の影響受けにくく逆行高に期待―


 米国のインフレ懸念を背景に、世界の株式市場は下げ基調を強め日経平均株価は17日には、約1ヵ月ぶりに2万6000円を割り込んだ。波乱局面の到来とともに株式市場は物色難に陥っているが、そんななかで注目を集めているのが ゲーム株だ。ゲーム業界は景気動向を受けにくいという特色を持つほか、ヒット作の登場で業績の急拡大も見込める。特に、世界的に人気の高い日本のゲーム株にはオイルマネーの買いが流入し市場の話題を集めている。


●サウジ皇太子は日本のゲーム・アニメファンとの観測も


 2020年からの新型コロナウイルス感染拡大を背景とした世界的な巣ごもり需要もありゲームコンテンツ市場は拡大した。同年3月に発売された任天堂 <7974> [東証P]のゲーム機「ニンテンドースイッチ」用ソフト「あつまれ どうぶつの森」が爆発的なヒットを記録した一方、ゲーム機本体は需要に生産が追いつかず入手しにくい状況が続いた。同年11月にソニーグループ <6758> [東証P]が発売した「プレイステーション5」は次世代のゲーム体験が楽しめるとあって大人気。また、若い世代を中心にゲーム関連のライブ動画配信も急成長した。


 米国や中国などの配信プラットフォームでの流通を中心としたビジネスモデルとは違い、日本のコンテンツ企業は「IP(知的財産)」の優位性を軸に、ゲームにとどまらず、漫画や放送・イベントなど多元的な事業を展開し独特なIP経済圏を確立している点が特徴だ。


 そんななか、日本のゲーム株を巡るある動きが高い関心を集めている。サウジアラビア政府系のパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が任天堂の大株主となったことが5月に判明。加えて、PIFはネクソン <3659> [東証P]、カプコン <9697> [東証P]、コーエーテクモホールディングス <3635> [東証P]、東映 <9605> [東証P]といったゲームやエンターテインメント関連株の大株主になったことも分かっている。原油価格の上昇で資金が積みあがる産油国ファンドは、日本のゲーム株を魅力的な投資対象として触手を伸ばしてきた格好だ。


 サウジのムハンマド皇太子が日本のゲームやアニメのファンであることが、PIFによるゲーム株買いにつながったという見方もある。いずれにせよ、日本のゲーム株には好業績だが割安に放置されている銘柄も少なくなく、再評価余地は大きい。では、ゲーム業界の個別銘柄の動向はどうか。


●任天堂は「ファイアーエムブレム無双 風花雪月」などに注目


 業界のガリバーである任天堂は5月10日に発表した23年3月期の連結業績予想で、営業利益5000億円(前期比15.6%減)と減益を見込む。半導体不足を背景に「ニンテンドースイッチ」本体の販売台数を2100万台(同8.9%減)と予想。ただ、同ゲーム機は17年3月に発売されてから6年目に入ったとあって、そろそろ次世代モデルへのバトンタッチも期待したいところ。


 ソフトウェアでは9日にニンテンドースイッチ版「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」がアニプレックス(東京都千代田区)から発売された。また、24日発売予定のシミュレーションRPGシリーズ最新作「ファイアーエムブレム無双 風花雪月」も注目されている。任天堂の「ファイアーエムブレム 風花雪月」とコーテクHDの「無双」シリーズがコラボしたもので、双方の原作ファンから熱い視線を集めており、物語面の展開も関心が高い。更に、年後半には人気シリーズ「スプラトゥーン3」や「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」の投入を予定しているほか、23年春に看板ゲーム「スーパーマリオ」を題材にしたアニメ映画を世界で公開予定など展開材料も豊富だ。


●アニメ2次利用でバンナムHD、東映アニメなどに注目


 IP経済圏のなかで重要な分野はゲームとアニメ。ゲーム業界は、ゲームを販売するビジネスだけで十分な価値を生み出すのに対して、アニメ業界は、アニメの興行収入だけでは売り上げ規模はゲーム業界の10分の1程度にしかならない。ただ、アニメの2次利用など周辺産業まで広げるとゲーム業界に遜色ない規模を持つ。今年公開予定の新海誠監督新作の「すずめの戸締まり」や、前述した「スーパーマリオ」、サンリオ <8136> [東証P]キャラクターのハローキティのハリウッド映画化(タイトルと公開時期は未定)など興行収入が期待できる作品が上映される予定だ。このアニメの2次利用などの分野で先頭を走っているのはバンダイナムコホールディングス <7832> [東証P]、東映アニメーション <4816> [東証S]、IMAGICA GROUP <6879> [東証P]などの銘柄群だ。


●カプコンは6期連続で最高益見通し


 格闘ゲームに強みを持つカプコンが5月に発表した22年3月期の連結営業利益は429億900万円(前の期比24.0%増)だった。シリーズ最新作「バイオハザード ヴィレッジ」が全世界で610万本を突破したほか、「モンスターハンターストーリーズ2~破滅の翼~」なども伸びた。23年3月期の連結営業利益は480億円(前期比11.9%増)と6期連続での最高益更新を見込むが、市場では増額修正への期待も出ている。同社は15日、公式ウェブ生放送番組「カプコンTV!」で、6月30日に全世界同日発売予定の「モンスターハンターライズ:サンブレイク」を紹介。また、「バイオハザード」シリーズの情報公開や、最新ハードでプレイが可能となった「バイオハザード RE:2」の実機プレイなどが行われた。


●ガーラはHTML5ゲーム「Flyff Universe」が好調


 欧米や韓国向けパソコンオンラインゲームが主力のガーラ <4777> [東証S]には、アジア最大で韓国内シェアトップのクラウドマネジメントサービス会社メガゾーングループが筆頭株主となった。ガーラは最近、定款の一部の変更を発表しており、事業目的に暗号資産交換業や ブロックチェーンなどに関する項目を追加した。また、14日にグローバルサービスを開始したHTML5ゲーム「Flyff Universe(フリフユニバース)」の累計売上高は18日現在224万ドル(約3億円)を突破したと発表。登録者数は約52万人に到達した。今後はNFTゲーム/ブロックチェーンゲームとしてのサービス提供も予定している。



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